ごあいさつ

第58回臨床呼吸機能講習会 会長
杏林大学医学部付属病院呼吸器内科 教授 滝澤 始

 この度、第58回臨床呼吸機能講習会を8月29日(水)から31日(金)の3日間の日程で、東京都新宿区の京王プラザホテルで開催させて頂くことになりました。この臨床呼吸機能講習会は、日本呼吸器学会学術講演会と開催回数が同じであることからもわかるように長い歴史があり、日本の呼吸器病学の向上と発展に寄与してきた伝統ある講習会です。
 この臨床呼吸機能講習会の受講は、日本呼吸器学会の専門医試験を受験する場合に必須となります。3コースのどのコースの受講でも構いません。
 さて、コースを簡単に紹介しますと、1)呼吸機能の理解を深め臨床に役立てる事を目的とした「臨床呼吸機能基礎コース(主任:藤本圭作先生、仲村秀俊先生)」、2)呼吸機能に画像・病理を加えた「臨床呼吸機能応用コース(CRP呼吸機能コース)CRP:Clinical-Radiological-Pathological(主任:小倉高志先生)」、3) 急性から慢性期の呼吸管理の実践と理解を深める「呼吸管理実践コース(主任:一和多俊男先生)」の3コースからなっています。
 初学者や呼吸機能の理解を深めたい先生方には基礎コースを、呼吸器病学をある程度学んだ先生方には応用コースを、そして呼吸管理を中心に勉強したい先生方には呼吸管理実践コースをお勧めしています。各コースとも座学もさることながら、実際の機器を用いた実習の時間を十分取っており、ふだんはオーダーするだけの呼吸機能検査をより身近に、そして実践的に学ぶことができると思います。
 今回は、「臨床呼吸機能応用コース(主任:小倉高志先生)」にサブタイトルをつけて(CRP呼吸機能コース、CRP:Clinical-Radiological-Pathological)としていますが、内容がこれまでと変わる訳ではありません。応用コースが基礎コースを踏まえた応用ではなく、呼吸器内科医と放射線科医と病理医が呼吸機能を念頭に連携して講義を行うという内容を明確に伝えるためです。  
 私もまだレジデントのころ、この講習会に参加して呼吸生理の難しさと面白さに興奮した記憶があります。本講習会は呼吸器病学、呼吸生理学のわが国のリーダーから直接指導を受けることができる、大変貴重な機会でもあります。ぜひ積極的に質問をして呼吸機能検査を自分のものとするように努力してください。
 本講習会は、素晴らしい講師の先生方、機器メーカーの専門家の方々、共催企業、および日本呼吸器学会の事務局の皆様に支えられて実現しています。この場をお借りして皆様に心から御礼申し上げます。

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